花巻東・佐々木麟太郎「高校通算90号」達成も…スカウトが投手と三塁守備を見たがるワケ

公開日: 更新日:

 花巻東の佐々木麟太郎内野手(2年)が高校通算89、90号を放った。

 26日の秋季岩手大会決勝・専大北上戦に「3番・一塁」で出場し、一回の第1打席は左翼フェンス直撃の先制適時二塁打、二回の第2打席は右前適時打。三回の第3打席はバックスクリーン左へ89号となる3ランを放ち、六回の第4打席は2打席連続となる90号を右翼席へ運んだ。

 前日25日の準決勝・盛岡大付戦に続いて2試合連続の一発を含む5打数4安打6打点の大暴れで優勝に貢献。来春のセンバツ甲子園につながる今大会で、通算15打数11安打3本塁打10打点と打ちまくった。

 今秋は「複数を守れて損はない」と本職の一塁だけでなく、捕手の守備に就くなど、来秋のドラフトをにらんだ取り組みを始めている。

「清宮(日本ハム)が苦しんでいるように、一塁しか守れないとプロでは間違いなく苦労する。まだ2回しか見ていないけど、さすがに捕手でのプロ入りは難しいんじゃないか。ただ、投手と三塁もできるらしいから、早く見てみたい」とセ・リーグのあるスカウトがこう言った。

「金ケ崎リトルシニアに在籍していた中3時にエースとしてMAX137キロを投げていたそうです。今も投球練習はしているので、実戦でどれほどなのか確認したい。金ケ崎リトルシニアといえば、『二刀流』で日米を席巻しているエンゼルス・大谷の父親が指導しているチーム。場合によっては、大谷のような二刀流での指名を視野に入れる必要が出てくるかもしれません」

 このスカウトは「ただ、捕手や投手より現実的なのは三塁です」とこう続ける。

「『第2の村上』というような言われ方もされていますが、ヤクルトで55本塁打を放っているその村上は、高校(九州学院)時代は捕手だった。プロ入り後は三塁に転向し、ファームで1年間、試合に出続けて守備を鍛えた。一塁にも挑戦し、今では三塁に定着。守備位置が定まってから本塁打を量産し始めたでしょう。麟太郎も中学時代は正三塁手だった時期がある。問題は110~120キロ近い巨体になった今でも三塁手として動けるかどうか。これも実戦で確認したいのですが……」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇