<39>選手強化の“虎の穴”に潜入 NTCやJISSはアスリートの出会いの場?
先日、久しぶりにNTC(味の素ナショナルトレーニングセンター)とJISS(国立スポーツ科学センター)に行ってきた。10月10日、体育の日に開催される「スポーツ祭り2022」の仕事で、NTCの施設紹介映像に出演した。
一般公開されている一部以外は強化指定を受けたトップ選手でなければ入れない場所ばかり。キレイな宿泊施設や高地トレーニングのできる低酸素ルーム、「勝湯」(かちのゆ)といわれるお風呂にも“潜入”した。各施設に入ると、選手がいないのに汗のにおいがプ~ン。選手たちの汗と涙と鼻水が目に浮かんだ。
私は現役の頃、あまりNTCやJISSには縁がなく、健康診断や研修くらいでしか出入りしたことがない。それでも、無酸素運動の機械は見ただけでも拒絶反応を起こした。自分の能力をデータから分析するためにトレーニングしたことがあったからだ。思い出したくもない。あの極限までの追い込み……。
選手食堂に行くと、コロナ対策もあってパーティションが敷かれ、人数制限もあるのか人はまばら。昔は団体競技の選手たちがワイワイと集い、普段は会えない他競技の人たちとの貴重な交流も盛んだった。