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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

マラソン大会参加者減少の本当の理由 日本での火付け役・田中茂樹さんの死で改めて考える

公開日: 更新日:

 秋空の下で走れる人はうらやましい。旅先でちょっと靴を履き替え、30分も走れば町の様子は分かり、横町に入って土地の生活も実感できる……ただ、マラソンの大会参加者は減少しているという。

 移動規制で熱が冷めたとか、コロナ対策費用による出場料高騰が原因といわれる。2万円がザラという参加料は物価高の時世に厳しいが、考えれば、ランニング愛好者イコール大会参加などと誰が決めたのか。大会に関係なく走っている人は大勢いるし、記録より健康のために走る人の方が断然多い……。

 厚底が原因か、と思った。

 ナイキが厚底シューズ「ヴェイパーフライ」を正式発表したのが5年前。いまや2時間切りは時間の問題とされ、国内でも設楽悠太大迫傑、鈴木健吾と記録更新が続いた。市民ランナーも革命的ギアに履き替え、薄底シューズを使いこなせる選手はいないといわれる。この流れに世界陸連(WA)が規制をかけた。

 靴底の厚さは、ロードレースは40ミリ以下、トラック長距離やクロスカントリーは25ミリ以下、山岳トレイルは制限なしなど種目によって異なり、違反すれば記録は公認されないが、市民ランナーには余計なお世話だろう。

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