J3アスルクラロ沼津のアジア戦略が見据える、もうひとつの目標「チームを通して地元に観光資源を還元する」
「そんな大層なものではないですが(苦笑)。でもね、こういうやり方していると『サッカーをバカにするな』とお叱りを受けることだってある訳ですよね。これって、もの凄く難しい問題だとは思うんですが、そうした方がクラブにとってメリットになるんじゃない、って部分もあるんですよね。J3で優勝してもそれほど大きく取り上げられないでしょうが、ハディ選手が試合に10分交代出場する、(2022年シーズンまで在籍したベトナム人の)ロン選手が天皇杯地区予選に出場するだけで当人の現地メディアはド派手に露出してくれます。反響の大きさを如実に感じましたしね。
ただ我々の課題として、そこから先をマネタイズできていない反省はあります。なので次に繋げていくためには大きな起爆剤が必要とは思っています。ただ広域に攻めても『お宅はどこに向かっているんですか?』と言われてしまいそうなので気を付けながら既存値を大事に、まだまだ粘って頑張りますよ」
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チームの中枢を担う役割を東南アジア出身選手に託した戦略ではなかった。しかし、イメージする「助っ人外国人の枠組」を超越した影響力に期待していることは理解できた。Jクラブは興行を柱とする営利法人である以上、稼ぎがなければ理想も語れなくなってしまう。市場拡大や利益確保のために「外国人枠」「強化枠」を商品化することだって悪いことではない──。筆者は真剣にそう思っている。
的地氏の言葉から『こんな面白いこと、やってるクラブがあっても良いんじゃないかな』という思いが伝わってきた。沼津の未来が楽しみで仕方ない。これからも話題を提供し続けてくれるクラブであってくれることを期待したい。