ヤクルトのセ3連覇は4年目・奥川恭伸の右肘がカギ 昨季は先発防御率リーグワースト
1990年代の黄金期を超えられるか。リーグ3連覇を狙う今季のヤクルト。史上最年少で三冠王を獲得した村上宗隆を中心とする打線の破壊力にはある程度の計算が立つものの、先発投手陣の底上げが急務となっている。
昨季の先発防御率はリーグワーストの3.84。2ケタ勝利を挙げた投手は2年連続でゼロに終わった。高津監督は「2ケタ勝利の投手がいてもいなくても勝てればそれでいい」としつつも、「野手も含め、太い柱がたくさんいるに越したことはない」と言っている。
昨季9勝のサイスニード、同8勝の小川、高橋と並んで、新たなローテの柱となりうるのは高卒4年目を迎える右腕の奥川恭伸(21)だ。
2019年ドラフトで巨人、阪神との3球団による競合の末、高津監督が当たりクジを引いた奥川は、プロ2年目の21年にチーム最多タイの9勝を挙げてブレーク。しかし、昨季は故障もあり、わずか1試合の登板にとどまった。能力の高さは同い年で昨年4月に完全試合を達成したロッテ・佐々木朗に引けを取らないが、2年春から4季連続で甲子園に出場した星稜高時代から、右肘の痛みや違和感に悩まされている。