阪神・才木浩人の“肘痛地獄”を救った「TJ手術」ロッテ朗希との投げ合い制し岡田監督も賛辞
「これまで右肘が痛くてしょうがなかった。手術が決まってホッとした」
プロ4年目、2020年オフにトミー・ジョン手術を受けることが決まった際、才木は母の久子さんにこう漏らした。
3年目の19年5月、二軍戦登板時に右肘に異変が生じ、緊急降板。手術を回避して復帰への道を探ったが、投げるたびに肘に痛みが走った。
故障が癒えるどころか、症状は悪化する一方だった。歯磨きや洗髪など、私生活にも支障が出始めた。なかなか寝付けない上に、朝起きても痛みが消えない。トミー・ジョン手術の決断によって、暗くて出口の見えないトンネルに光が差した。
母の久子さんは「親に言ってもしょうがないと思っているのか、手術前のリハビリ中に家へ帰ってきても、弱音を吐くことはなく、悩んだりするそぶりは見せませんでしたが……」と、当時を振り返ってこう言う。
「もう野球ができなくなるんじゃないかと思い悩んだり、何もしていないと頭がおかしくなりそうでトレーニングルームで体を動かしたりしていた、と知ったのは、手術をした後のことでした」