2030年冬季五輪に突然、スウェーデンとスイスが開催名乗りを上げた裏側
その東京五輪は山下会長2期目の22年に発覚した贈収賄事件と談合事件で汚された。五輪を代弁する声を聞きたかったが、反省と謝罪だけに終わった。
3期目の再任記者会見でも、札幌市が目指す30年冬季五輪招致について、「非常に厳しい」と述べ、「信頼回復なくして機運醸成していくのは難しい。まずは信頼回復を愚直にやっていく。特効薬はない」と言ったのを聞き、不安になった。
招致についてはJOCが推した都市である限り、否定的な見解はご法度。信頼回復はJOCの札幌冬季五輪実現のための努力の中でしか見えてこない。それが札幌を推したJOCの責任である。
にもかかわらず、山下会長は及び腰。札幌市民にどれだけ五輪運動を理解してもらえるか。真っすぐにその努力をするのが責務なのに、「非常に厳しい」と弱音を吐いて、真摯に向き合おうとしていないように見える。市民の賛同が得られない状況での五輪開催はIOCにとっても願い下げである。
確かに30年の札幌五輪招致はハードルが高い。最近になってスウェーデンやスイスに名乗りを上げさせたのもIOCの戦略のひとつとみる。
しかし、私にはこの窮地!? に起死回生の提案がある。それは日本から「30年冬季五輪をウクライナで!」と叫ぶことだ。その訳を明日、つづりたい。 (つづく)