第100回箱根駅伝を早大OB渡辺康幸氏が読む “単勝1.1倍”王者駒大を追う「中穴」3校と「大穴」2校
注目は東農大の1年生ランナー
今回、台風の目になりそうなのが城西大と創価大です。この2校にはケニアからの留学生がおり、城西大の5区には前回区間記録(1時間10分04秒)をマークした山本唯翔(4年)が控える。
創価大も5区には今年4月、東海大から編入してきた吉田響(3年)がいる。吉田は10月の出雲駅伝で5区の区間賞を獲得。全日本でも5区で35分18秒の区間新記録をマークしています。東海大時代の2022年には箱根駅伝の5区で区間2位の実績があり、山登りにも絶対の自信を持っている。今回の箱根は5区が荒れる可能性を秘めており、城西、創価の2校は往路で中大、青学大、国学院大を「食う」かもしれません。
最後に注目選手を1人挙げておきます。東京農大1年の前田和摩(兵庫・報徳学園)です。昨年のインターハイ5000メートルで日本人トップの4位(13分58秒01)。6月の全日本大学駅伝選考会では28分03秒51というU20日本歴代2位の好記録で周囲を驚かせ、チームの切符取りに大きく貢献。本戦の2区でも区間3位で6人抜きの快走劇を見せた。このスーパールーキーは、その3週間前に行われた箱根の予選会も1時間01分42秒で堂々の日本人トップ(個人9位)でした。前田は箱根で4年間2区を走り、区間記録(1時間05分49秒)更新を狙って欲しい。そして将来は世界に羽ばたくことを期待しています。