城西が箱根駅伝で過去最高の総合3位 大躍進の秘密は「箱根のその先」にあり
面白いのは、櫛部監督が「箱根がすべてではない」と公言していることだ。
城西大も当然、専任スカウトを置くなど、スカウティングに力を入れている。しかし、早大などの名門校と比べれば、大学のブランド力で劣る新興大学は思ったように有力選手は集まらない。
「口説き文句は、『箱根のその先、一緒に世界を目指そう』だそうです。箱根がゴールではなく、スタートだという考えで世界選手権、五輪という目標を提示する。実際、城西大の教え子から16年リオ五輪の5000メートル、1万メートルに出場した村山紘太、21年東京五輪3000メートル障害に出場した山口浩勢を輩出しています。これが選手集めにも好影響を生んでいる」(同)
城西大には世界的スポーツメーカーも注目し、昨年12月にはプーマとパートナーシップ契約を締結。ウエア、シューズの提供はもちろん、ボディーケアの専門スタッフの派遣など、さまざまなサポートを受けるようになった。箱根駅伝の勢力図を塗り替える日も近そうだ。