青梅マラソンが草分け 元陸連幹部が語る「市民マラソン」誕生秘話
だが、フルマラソンの距離に足りないことや仮装して走るランナーがいたことで、陸連内部では「青梅の30キロは陸連の公認大会にはできない」という方針が固まりつつあった。
「そこで私は、『世界では市民ランナーも競技者と一緒に走っている。日本だけエリートの大会でいいのですか。これからのマラソン大会は必ずこういう形になっていきます』と反論した。後に陸連がコースを公認し、75年にはボストンマラソンと姉妹提携を結び、国際陸連(現世界陸連)やAIMS(国際マラソン・ディスタンスレース協会)公認の国際大会となった。1万5000人を超える市民ランナーの大会になったことはうれしい限りです」(前出・帖佐氏)
ちなみに2004年大会の女子30キロで優勝した野口みずきは、同年のアテネ五輪で金メダルに輝いた。この日優勝した一山も野口にあやかりたい。
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そのマラソンだが、昨今の異常気象もあって、パリを最後に五輪から抹消される可能性が現実味を帯びている。東京五輪でも、開催前に急遽、開催地が北海道に変更されるなど「予兆」はあった。
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