金欠球団パドレスに受け継がれる「ドジャーブルー」の系譜…地区Sで金満球団を追い詰めた
ダルビッシュ有(38)のパドレスが日本時間9日、ドジャースとの地区シリーズで2勝1敗とし2年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。
パドレスは昨年5月、地元放送局から放送権契約を打ち切られ、放送権料収入が激減。エース左腕スネル(昨季年俸20億8000万円)ら5人のFA選手との再契約を見送り、年俸総額は昨季の約368億円(メジャー2位)から約233億円(同14位)と大幅な削減を強いられた。
A・J・プレラーGMは昨オフ、限られた予算から、松井裕樹(前楽天)ら最小限の補強を余儀なくされた。開幕前は苦戦必至とみられていたが、年俸総額で大幅に上回るドジャース(約313億円=同4位)に対し、レギュラーシーズンで8勝5敗と勝ち越し、ポストシーズンでも崖っぷちに追い詰めた。
プレラーGMは早くも今季の最優秀エグゼクティブ賞候補の一人と目されているが、パ軍が下馬評を覆してポストシーズンに駒を進めたのは、GMの手腕だけではない。球団に「ドジャーブルー」の系譜が受け継がれているからだ。
昨年11月に死去したピーター・サイドラー前オーナーは「ロサンゼルス・ドジャース」初代オーナーを務めたウォルター・オマリー氏の孫。ウォルター氏の息子で、後にドジャースのオーナーに就任したピーター・オマリー氏と2012年にパドレスを買収し、一時は共同オーナーを務めたこともある。