なぜロッテは5球団争奪戦に勝てた? 石川柊太の心を掴んだ「マリンの風」だけじゃない独自の“強み”

公開日: 更新日:

 球団OBは「多額の札束を積めないロッテの武器はコネ、人の縁です」とこう続ける。

「石川がロッテ入りを決断したのは、マリンの風だけではない。交渉に同席した吉井監督は石川を以前から高く評価しており、昨年投手コーチを務めたWBCでは当初、代表に招集しようとしたほど。最終的に故障で辞退したといわれていますが、石川自身、吉井監督に対して好印象を抱いていると聞きました。美馬にしても、当時の井口監督と同じ事務所という縁があった。福田はプロ入り前はロッテ志望。さらにソフトバンク時代に慕っていた鳥越コーチが当時、ロッテにいたことも大きかった」

 福田はロッテ移籍直後、本紙の直撃に、「鳥越さんから電話をいただくたびに、必ず井口監督がそばにいらっしゃって、『一緒にやろう』と声をかけてくれた」と話していた。さらに松本球団本部長はスカウト時代、06年ドラフトの数日前に福田を視察。福田も「13年の時を経てというか、縁ってあるんだなと思う」と振り返っていた。

 今回の石川も、FAに強いロッテが確実に獲物を仕留めたと言えそうだ。

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