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田尻一郎元ソフトバンクホークス広報

1967年、福岡県出身。86年ドラフト外で南海ホークスに入団。88年に引退し、98年まで打撃投手。その後は、一軍と二軍のマネジャー、広報などを歴任した。2023年オフに退団。一軍出場なし。

《王貞治の巻》打撃投手がイップスになりそうなほどの重圧を放ったケージ裏からの鋭い眼光

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 その打撃投手から「田尻さんはよく普通に投げられますね」と言われたので、僕はこう答えました。

「バカタレ、俺はおまえよりドキドキや。王監督の現役時代を知っとるけん。868本塁打もテレビで見てる世代やから、ドキドキもええとこやぞ」

 そんな王さんですが、普段は紳士そのもの。実は、僕の嫁の父が王さんの大ファン。嫁もバレンタインデーの日には、王さんにチョコレートやハンカチなどを贈っていました。

 するとある日、家に帰ったら留守番電話に録音が入っている。

「王ですが、〇〇さん、チョコレートありがとう」

 僕とは球場で毎日会うので、その時に「奥さんに伝えておいて」と言えば済むところを、そうではなくきちんと自分の口から感謝を述べる。本当に律義な方です。ちなみに嫁は留守録に大興奮して、「これキープ!」とテープを外して保存しています(笑)。

 これをもって本連載は最終回となります。9月から3カ月、お付き合いいただき、ありがとうございました。またどこかでホークスファンの皆さまにお会いできる日を楽しみにしています。 (おわり)

【連載】ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」

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