バスケ買春で浮き彫り 東京五輪の一番の難敵は“性欲問題”
行動が制限される中でも性欲の発散は不可避だが、今回の事件により「性欲」とは別の現実も明らかになった。
JOCの関係者たちがショックを受けたのは、公式ユニホームで買春したこと。あまりにも間抜けな話だ。「そんなことから教えないといけないのか」と、競技団体の役員も頭を抱えたに違いない。
違法賭博でリオ五輪直前に謹慎処分となり、五輪に出られなかったバドミントンの桃田はメダルの有力候補だった。トップアスリートでさえ自分の置かれている立場を忘れ、ハメを外す。あれほど世間を騒がせた桃田事件は、スポーツ界の教訓にならなかったわけだ。
選手の性欲に話を戻せば、昔は場所を問わずうまく遊んでいた者も多かった。
「今の世代は普段はおとなしく、端末ゲーム機の普及などもあって遊び慣れていない選手が多い。特に、海外遠征の機会が少なく、代表歴の浅い選手が外国に行って心が浮つき、今回のようなことを起こす。私はスキーチームで欧米選手を何度も国外へ連れて行きましたが、彼らは海外転戦に慣れていたので、こういう過ちは犯しませんでした」(前出の平山氏)