「どんな病気でも 後悔しない死に方」大津秀一著
1000人以上の患者をみとってきた終末期医療の専門家が、すべての人に訪れる死に対して、病気別の心構えを説いていく。
2011年の日本人の死因1位はがんとなっているが、他の病気と異なる利点が、「亡くなるまでの間に、やりたいことが本来できる病気」ということだと本書。がんと分かってから患う期間が何カ月~何年とあるため、治療法の選択次第で自分の人生をまっとうできる疾患なのだ。
一方、死因4位の脳血管疾患の場合、マヒなどの機能低下が表れ、亡くなるまでの間も行動が制限されることが多い。いったん患うと、自分で治療法を選択することも難しくなる。胃ろうによる栄養治療はするのかなど、健康なうちから意思表示をしておくことが大切だ。
(角川マガジンズ 820円)