「遺伝子も腸の言いなり」藤田紘一郎著
「脳はバカ、腸はかしこい」などのベストセラーを持つ医師の新刊。がんなどの疾患に遺伝子が与える影響はたったの5%に過ぎず、残りの95%は生活習慣が影響し、その要となるのが腸であると唱えている。
これは、最新の研究により明らかになってきた「エピジェネティクス(後天的遺伝子制御変化)」による考え方。先天的には同じゲノム(DNA塩基配列)でも、後天的な環境因子でゲノムが変化し、個々の形質が異なるというものだ。長年連れ添った夫婦が似てくるという現象があるが、これも食生活をはじめとする環境因子が影響して起こることなのだという。
腸に負担をかける糖質やトランス脂肪酸を避けるなど、腸を元気にして遺伝子を変える工夫を伝授する。
(三五館 1200円)