【大人のためのオトナ本】子育て編 子どもに内在する「大人資質」を育てる
■「子どもの難問」野矢茂樹編著
子どもの口から発せられる哲学的な質問に対し、返答に困った経験はないだろうか。本書は、素朴だからこそ当惑する子どもの難問に、23人の哲学者が真正面から回答したもの。「死んだらどうなるの?」「悪いことってなに?」「神様っているのかなぁ」など、問いの意味から掘り下げるため、大人も立ち止まって考えさせられること必至。「勉強しなくてはいけないの?」という問いに「ただちに影響はありません」と答える土屋賢二氏の返しなど、ひねりの効いた回答ぶりも面白い。
(中央公論新社 1300円)