怪談で残暑を乗り切ろう編
遠野では、座敷わらしがいるという宿に1泊。夜、加門氏が翌日の準備をしようとしたら突然、背後が明るくなった。ぎくっとして振り返ると、既に床についていたMOTOKO氏の枕元にバレーボールほどの白く輝く球体が! 球体は彼女の頭上を飛び越えて畳に着地すると、ふっと消えた。室内が豆電球ひとつの暗さに戻ったその時、MOTOKO氏が悲鳴を上げて跳び起きた。「うわああ!」
京都で、清水寺の裏の坂道を上っていた東編集長は、「後ろに人が!」と加門氏に声をかけられ、振り返ったとき、中年の男性とすれ違った。その後、何だか、足元に変な感覚がある。音羽の滝に着いたとき、東編集長を見ていた加門氏が、狼狽した表情でこう告げた。「ヒガシさん……連れてきちゃったね」
実はあのとき、中年の男性と若い女性が坂を上ってきたが、女性が東編集長にぶつかりそうだったので声をかけた。2人が東編集長の脇を通り過ぎようとした瞬間、女性の姿だけが消えたというのだ。とすると、連れてきたというのは…。
心霊スポットめぐりの後、妙に体が重かったら、あなたは<何か>を連れ帰ってしまったのかもしれない。