怪談で残暑を乗り切ろう編

公開日: 更新日:

 妖怪が跳梁跋扈する5編の短編時代小説。
(新潮社 1400円)

■「怪談」小池真理子著

<私>に失恋した達彦はS岬から身を投げて死んだ。20年後、<私>は達彦が最後に宿泊したペンションを訪れる。夜、眠れずにラウンジに下りていくと、ひとりパソコンを打っている男がいた。その男は奇妙な話を始める。病で死んだ恋人はピアニストで、美しい指をしていた。男は女の死骸から盗んだその指を持っていると…。怖くなって部屋に戻ろうとした<私>に、男は言った。「部屋などと……。あなたも岬から来たんでしょうに」(「岬へ」)

 恋にとらわれた死者をめぐる短編7編。
(集英社 1400円)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動