失敗しない家庭菜園特集

公開日: 更新日:

「手づくりのすすめ」小玉光子・八田尚子・自然食通信編集部編著

 家庭の中で受け継がれてきた手づくりの技が、大手メーカーの安価な加工品に押されていつしか秘伝のようになってしまった昨今、食べ物の素顔に出合える手づくりに挑戦したいという人が増えている。そんな人におすすめなのがこの一冊。

 酒ダネから作る酒まんじゅう、新鮮な魚のうま味を凝縮させたカマボコ、1日かけて作る昔ながらの水あめ、肉のうまさを引き出すハムやベーコンづくりなど、垂涎ものの手作りの品々がずらりと紹介されている。技を持つ人々のもとへ直接足を運び、手ほどきを受けて記事を作ったというだけあって各地の特色や地域性もうかがえる。

 本書は、1981年に創刊された雑誌「自然食通信」で紹介された「手づくりのすすめ」をまとめた87年の改訂版であり、旧版発刊以降に起こった食品行政の動きについても言及。食品衛生法や表示制度の問題点などにも触れながら、便利さや安さばかりが優先されて本来の自然な食からますます遠くなってしまった現代の食卓の現状にも警鐘を鳴らしている。(自然食通信社1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭