まっとうな幸せとは何かを考える本特集

公開日: 更新日:

「持たない幸福論」pha著

 京都大学を卒業し、就職したものの「できるだけ働きたくない」意志を持って退社。アラフォー、年収100万円前後、シェアハウス発起人。そんなインテリニートの著者が記した幸福論。

 章立ては衝撃の3本柱「働きたくない」「家族を作らない」「お金に縛られない」だ。怠け者の言い訳と侮ってはいけない。彼のゆるい覚悟と知性あふれる解釈、なによりも脱力感に満ちた幸福論は、馬車馬のごとく働いてきた人間を骨抜きにする力がある。一方で、この3本柱は現代日本が抱える諸問題に通じているとも。時間の使い方、家族という概念の変質、お金の価値観。まっとうな幸せとは何かを改めて考えさせられる。(幻冬舎 1200円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」