「『糖質制限』は危険!」石原結實著
簡単にダイエットができると人気の糖質制限。しかし、長寿食の研究を続けてきた医師である著者は、糖質を著しく減らす食事法は非常に危険であると警鐘を鳴らす。
糖質制限では必然的にタンパク質の摂取量が増加するが、タンパク質の分解産物は腎臓によって排出されるため、タンパク質の過剰摂取は腎臓に大きな負担となる。
また、高タンパク食は腸内でアンモニアやインドールといった毒素を大量に作りだす。そして、これらを解毒する肝臓にも大きな負担となり、肝炎や肝臓がんのリスクを高める恐れもあると本書。
ハーバード大学の研究では、20年にわたる糖質制限で糖尿病の発症率が高まることが明らかになっているという。糖質制限を始める前に、読んでおきたい。(海竜社 1200円+税)