「道徳の時間」呉勝浩著

公開日: 更新日:

 T県鳴川市で変な事件が続いた。小学校で飼われていたウサギが車にひかれたり、幼稚園児が接着剤で両手を鉄棒にはりつけられた現場に、「生物の時間を始めます」「体育の時間を始めます」というメッセージが残されていたのだ。その後、陶芸家が死亡したが、「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」という落書きが見つかり、同一犯の疑いが出てきた。その頃、ビデオジャーナリストの伏見に仕事の依頼がくる。13年前、鳴川市で講演中に教育界の重鎮が刺殺された事件をドキュメンタリー映画にするというのだ。そのときの犯人は「これは道徳の問題なのです」と語った。

 第61回江戸川乱歩賞受賞作。(講談社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出