「酒と食のときめき養生術」帯津良一著
間もなく80歳を迎える著者は、中国医学や代替医療などを取り入れたホリスティック医学の大家。しかし、外科医としてがんの手術に明け暮れていた若い頃は、患者の食事などは“消化の良いもの”でありさえすれば何でもいいと考えていた。
やがて、手術だけでは治せない患者と直面し、自然治癒力を高める“食事のときめき”の重要性に気づいたという。本書では、自身が日々実践している、自由な食の養生術を伝授。
食養といえば野菜中心で節制のイメージがあるが、著者は肉も食べれば酒も飲む。オイルサーディンや酒盗、谷中ショウガにクジラベーコンなど、お気に入りの酒の肴も紹介している。晩酌で酒と肴を楽しむために、一日の仕事を頑張る。これもひとつの養生術だと説いている。(春秋社 1600円+税)