テロと紛争のいま 世界各地で頻発し始めたテロとどう向き合うか
「ジャーナリストはなぜ『戦場』へ行くのか」危険地報道を考える ジャーナリストの会編
ジャーナリストや民間人がテロ組織に人質にされる事件が起こって以来、大手マスコミは社員を紛争地帯に派遣しなくなった。代わりに赴くのがフリーのジャーナリスト。しかし、記者を名乗ればせめて命は保証された時代とはもはや違う。本書はこの問題に正面から取り組んだ計10人のジャーナリストによるエッセー集。
フリーも組織人もいるが、共通しているのは「誰かが行かなければ」という使命感。単純だが強烈なこの思いこそジャーナリズムの原点だろう。本書刊行に合わせて先日、都内でシンポジウムも開かれた。(集英社 760円+税)