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「隠密味見方同心(七)絵巻寿司」風野真知雄著

 殺された兄・波之進の死の真相を追う南町奉行所の味見方同心・魚之進は、兄が死の直前に口にした「この世のものとはおもえないほどうまいもの」とは西洋の菓子「ケイク」ではないかと推測。ケイクとはどのような食べ物なのか調べ歩く魚之進は、魚河岸の総菜屋で「絵巻寿司」を求める行列に遭遇する。絵巻寿司とは、切った場所ごとに断面に異なる絵柄が現れる太巻きだった。翌朝、店で仕込み中だった「絵巻寿司」の考案者で絵師のタマゴのおこうが何者かに殺される。魚之進は現場に残されていた作りかけの絵巻寿司に違和感を抱く。魚之進はその絵巻寿司を懐に、おこうの師匠・国芳に会いに行く。

 江戸の珍味が次々と登場する人気グルメ捕物帳。(講談社 610円+税)

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