「それは宇宙人のしわざです」葉山透著
ファッション雑誌「LiLi」の廃刊で、オカルト雑誌「アトランティス」編集部に転属した編集者・園田雛子は、異動初日に「宇宙人にさらわれた」らしい少年へのインタビューを命じられる。
二宮竜胆というその少年は、高校生なのに超高層マンションの最上階にひとりで住む引きこもり。
外からの侵入者を受け入れない竜胆だったが、宇宙人の話と聞いて雛子を家に招き入れた。宇宙人との交信について少年の話を聞いた後、早々に引き揚げようとする雛子に、竜胆は周りでおかしなことが起きるかもしれないから気を付けてという助言をする。するとその後、雛子が刃物を持った全身黒ずくめの男に追いかけられるという事件が発生。竜胆がボディーガードになると言い出すのだが……。
「9S」や「0能者ミナト」など、ヒットシリーズを手掛ける著者による書き下ろしエンターテインメント小説。
宇宙人オタクの少年と女性編集者の掛け合いが楽しい。(幻冬舎 1400円+税)