「犯罪者」ジム・トンプスン著、黒原敏行訳
ボブは、学校をサボってゴルフ場にバイトに行こうとした。足がすべって川に落ち、靴が濡れたので乾かしていると、幼なじみのジョージーがやってきて、知らない男の車に乗ってひどいことをされた話をした。そして両親の寝室から盗んできたアレをボブに見せて、2人で洞窟に入った。
後日、新聞に14歳の少女の強姦殺人事件の記事が載った。たった8行の記事だったが、新聞社を牛耳る大尉は主筆に、見開きページにイラスト付きの記事にすべきだと指示した。特集記事を任されたウィリスは、容疑者の少年をこん棒代わりにしてライバル紙をぶん殴ってやりたいと考えた。
15歳の少年を巻き込んだスキャンダラスな報道を描く犯罪小説。
(文遊社 2500円+税)