「最高の日本酒」大竹聡著

公開日: 更新日:

 酒飲みライターの著者が「がぶ飲み」企画に疲れていた頃、そば屋でうまい酒に出合った。店の主人が教えてくれた「地酒の小山酒店」の店主は酒蔵と協力して新たな日本酒の世界を切り開いている。小山氏推奨のひとつが栃木の「仙禽」。11代目蔵元の薄井一樹氏が実家に戻ったとき、普通酒を大量生産していた実家は経営難にあえいでいた。

 ブドウ栽培からワインの生産まで一貫して行うワインの醸造元をドメーヌというが、薄井氏は「㈱せんきん」のドメーヌ化をめざす。

 米を地元で取れる亀ノ尾、雄町、山田錦に限定。仕込み水と同じ水脈の田で栽培された米で酒を造ることにこだわった。酒に関わる熱いドラマがいっぱい。

 左利きでない人にも読んでほしい一冊。

(双葉社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出