「罠に落ちろ 影の探偵’87」藤田宜永著
探偵の影乃は、ジャズバーのマスター・雪永と新宿のマンションを訪ねる。雪永の知人の恵理から、出所した父親の谷内が仲間に誘われ再び犯罪を犯そうとしているから止めてほしいと頼まれたのだ。しかし、谷内は自室で何者かに殺されていた。
影乃は谷内らの仲間が盗みに入る予定だという不動産開発会社代表・蔵主の屋敷に向かう。屋敷には、蔵主からある調査を依頼された同業者の美知子がいた。賊は既に金庫を狙って書斎に侵入していた。谷内は彼らの運転手役を頼まれていたのだ。恵理から父を殺した犯人を捜してほしいと頼まれた影乃は、谷内の部屋に隠されていたポジフィルムを見つける。
前作から30年後に執筆されたシリーズ第2作の長編ハードボイルド。
(徳間書店 830円+税)