「翔平選手と翔平ちゃん」川﨑静葉著
著者は妊娠30週の時、胎児に異常があることを知らされた。心臓の左心室がほとんど動いておらず、右心室が頑張って血液を循環させているというのだ。32週で帝王切開で出産。大谷翔平選手のように、世界を翔(かけ)る子になってほしいと、「翔平」と名付けた。
翔平ちゃんは小さな体に2台の補助人工心臓(ベルリンハート)を着けて生きることになる。
「翔平もベルリンハートが2つで、二刀流やな!」
1歳6カ月になった頃、米国テキサス州で心臓移植手術を受けるために募金活動をしてくれた「しょうへいくんを救う会」のメンバーが、大谷翔平選手と会わせたいと考えた。難病の子どもたちの命を救う活動につながった2人の翔平の出会いを描く。
(光文社 1000円)