「武蔵 残日の剣」稲葉稔著

公開日: 更新日:

 1638年、中津藩小笠原勢の軍監として島原を攻めた宮本武蔵は、右足に打撲傷を負った。老いを実感した武蔵は、熊本藩主、細川忠利に招請されて、熊本藩の剣の指南役となる。

 細川ガラシャを祭る立田山の泰勝院の大淵(だいえん)和尚に、武士としてめざす境地を問われた武蔵は、これまでの人生で会得したものを書き記そうと決意し、金峰山の霊巖洞にこもって「五輪書」の執筆を始める。

 だが、肥後で新陰流を指南していた柳生十兵衛にねたまれ、彼の放った刺客に狙われることに。

 島原で死を恐れることなく受け入れたキリシタンの人びとを思い起こし、剣士として「無」の境地を目指した武蔵の人生に迫る。

(KADOKAWA 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議