「ゆるい職場」古屋星斗著
2010年代後半から職場に関する法令が次々と改正され、労働時間の縮減をはじめ、日本の職場環境は急速に改善された。
一方で大手企業の入社3年未満の新入社員の離職率は上昇を続け、2017年卒では4人に1人以上が会社を辞めている。労働環境が改善されたのになぜ離職率が上がるのか。その背景にあるのは若者たちが抱いている「不安」だという。
彼らに不安を抱かせる正体が「ゆるい職場」だ。「会社のことは好き」なのだが、「このまま会社の仕事をしていても成長できない」と感じ、「社外で通用しなくなる」「キャリアの選択肢が狭まる」「同世代に遅れる」などの不安を抱いているのだ。
企業や社会が直面する新たな課題とその解決策をデータを示し解説したビジネステキスト。 (中央公論新社 990円)