「非科学主義信仰」 及川順著

公開日: 更新日:

 分断化が進む米国社会の実相を伝えるリポート。

 米国は、かつて自由、平等、民主主義といった理念を旗印に一つの国家としてまとまっていたが、今や共通の理念を失い、国家が新しい問題に直面するたびに2つの対立するグループに分かれるようになった。

 対立する一方の側は、科学とそれに基づく合理的な判断を信じる人たちで、もう一方は科学や、科学を「錦の御旗」として掲げる人々に不信感を抱く人たちだ。その不信感は「信仰」の域にまで達している。

 ワクチン接種の是非をはじめ、移民受け入れ、銃規制の是非、そして先鋭化する人種差別問題などについて、「非科学主義信仰」にはまった当事者たちの活動を取材。非科学主義が政治を突き動かす現状や、非科学主義信仰拡散の背景を分析する。

(集英社 1089円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは