「DRY」原田ひ香著

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 離婚後、パートでぎりぎりの生活を送る藍に弁護士から連絡が入る。母親の孝子が祖母のヤスを切りつけて逮捕され、保釈金100万円が必要だという。実家とはもう10年以上連絡をとっておらず、以前から仲が悪かった母と祖母が再び同居をしていることも知らなかった。藍は入院中のヤスに告訴を取り下げるよう説得するが応じない。仕方なく前夫らから金を工面してようやく保釈金を確保。

 パートをクビになった藍は、退院したヤスと保釈された孝子と実家で同居を始める。幼馴染みの隣家の美代子は、祖母と父を見送り、祖父の介護をしていた。美代子の家に出入りするようになった藍はある日、彼女の秘密を知ってしまう。

 救いのない現実を生きる女性たちを主人公にした戦慄の犯罪小説。

(光文社 814円)

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