「罪の壁」ウィンストン・グレアム著、三角和代訳
「罪の壁」ウィンストン・グレアム著、三角和代訳
1954年、フィリップは、次兄のグレヴィルが自殺したと知らせを受け、故郷のイギリスに帰国する。
長兄アーノルドやグレヴィルの妻グレイスによると、考古学者だった次兄はジャワ島での発掘調査を終え、オランダの国立美術館に出土品を収めた後、アムステルダムの裏通りで運河に身を投げたという。ポケットから別れを告げるレオニーという女性からの手紙が見つかり、警察は痴情のもつれによる自殺とみたようだ。
調査中にジャワ島で知り合ったバッキンガムという男もオランダまで同行したようだが、その後の行方がわからなくなっていた。フィリップは真相を突き止めるためレオニーとバッキンガムを捜し出そうとアムステルダムに向かう。
人気作家による傑作ミステリーの初邦訳。 (新潮社 880円)