「遺族外来」大西秀樹著

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「遺族外来」大西秀樹著

 精神腫瘍科の医師である著者が勤務する埼玉医科大学国際医療センターでは、開院時から「遺族外来」を設置している。

 著者の父はスキルス胃がんと診断されたが、奇跡的に6年間再発しなかった。ところが友人と京都に旅行中の父が倒れたとの連絡が入り、霊安室で父と対面した。急死のため、検視が必要となったが、友人や警察、監察医の温かい対応で不安やつらさが和らいだ。

 家族と死別するとうつ病になりやすいことはよく知られている。患者の遺族には、もつれた糸をほぐしていくように話を聞くというケアが必要なのだ。

 がん患者と家族のケアを担当する医師が、自らの体験を踏まえて遺族外来の必要性を説く。

(河出書房新社 1980円)

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