「一億円の犬」佐藤青南著

公開日: 更新日:

「一億円の犬」佐藤青南著

 小筆梨沙は六本木のセレブ妻と自称して、SNSでマンガ「保護犬さくら、港区女子になる」を投稿している。

 ある日、出版社の編集者、寺本から書籍化したいという話がきた。動画配信すれば1億円も夢ではないと言われ、舞い上がるが、実はあの作品はすべて架空の設定だ。

 東大出で霞が関のエリート官僚の夫も、六本木のタワーマンションの自宅も……。実際は川越のアパート暮らしで、携帯電話ショップで働いている。

 しかたなく保護犬のコロンを引き取ることにしたが、担当者が事前に家庭訪問をするという。携帯電話ショップの客、中岡が入院中であることを知り、中岡の家を自宅にみせかけようと中岡の家に忍びこむが、そこにはビニールシートに包まれた女の死体が転がっていた。

 予想外の展開が続くサスペンス小説。

(実業之日本社 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動