「アーモンド」ソン・ウォンピョン著 矢島暁子訳

公開日: 更新日:

「アーモンド」ソン・ウォンピョン著 矢島暁子訳

 満4歳のとき、母親は笑わない「僕」を心配して病院に連れて行った。検査の結果、頭の中の扁桃体が先天的に小さく、あらゆる感情が感じられない「失感情症」と診断される。シングルマザーの母は、音信不通だった祖母を頼り、3人での生活が始まる。祖母は僕を「かわいい怪物」と呼んで可愛がってくれた。

 しかし、クリスマスイブ、外出先で通り魔に襲われ、祖母は目の前で惨殺され、頭をハンマーで殴られた母は永遠に話すことができなくなってしまう。母の古本屋を引き継ぎながら高校に通う僕を、ある日、大学教授のユンが訪ねてくる。ユンは僕に、死が近づいている妻に息子に成りすまして会って欲しいという。

 感情を持たない少年がある少年との出会いで人生が大きく変わっていく姿を描くベストセラー。

(祥伝社 825円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動