「レーテーの大河」斉藤詠一著

公開日: 更新日:

「レーテーの大河」斉藤詠一著

 昭和20年8月10日、満州に駐留する陸軍鉄道第20連隊の最上は、ソ連軍の侵攻を受け、特別列車の運行要員に選抜される。ハルビン北方で資材を回収後、大連に向かう途中の小さな駅で逃れてきた大勢の日本人に遭遇。しかし、上官の命令で彼らを列車に乗せることはできなかった。そもそも回収した資材が何であるかも最上らは教えられていなかった。そんな中、最上は親とはぐれた少年少女3人を密かにかくまい、汽車に乗せる。

 18年後、戦後結成された自衛隊で働く最上は、米軍の貨物を輸送する任務を命じられる。同じころ、最上に助けられた少年のひとり、耕平は、苦楽を共にしてきた幼馴染みの早紀子と志郎が何の知らせもなく姿を消し、不安を抱く。

 戦争の傷痕を背負いながら生きる人々を登場人物に描く長編ミステリー。

(講談社 935円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    一部ファンが現実逃避? 中居正広“別人疑惑”再燃…「本人すでに死亡」と考える人々が現れる

  2. 2

    いまだ雲隠れ中居正広を待つ違約金地獄…スポンサーとTV局からの請求「10億円以上は確実」の衝撃

  3. 3

    フジテレビ社員たちの怒声と悲鳴…港浩一社長“自滅会見”で窮地、大手企業CM差し止め要求相次ぎ現場はパニック

  4. 4

    中居正広は松本人志の合コンに、2003年の時点で行っていた? 気になる千原ジュニアの証言

  5. 5

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  1. 6

    兵庫県百条委メンバーの前県議が死亡、ついに3人目の犠牲者…斎藤元彦県政「誹謗中傷」放置の罪深さ

  2. 7

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  3. 8

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  4. 9

    「北朝鮮みたい」…フジテレビの会見を伝える各局のニュースが“静止画”で視聴者ドン引き

  5. 10

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言