<第1回>一本の“盗撮ビデオ”から始まった震撼の大スクープ
一服すると落ち着いたのか、ASKAはソファの背もたれに深く体を預け、足を大きく開いて座りなおした。その姿勢のまま目を閉じ、まるで霊的な気体を吐くように口をゆるませ、恍惚の表情を浮かべた。その後、ひとりうなずき、またパイプをあぶり、吸引し、恍惚の表情を見せる。何度かその繰り返しを続けていたが、時おり開けた目はうつろだった。
途中、ビニール袋を渡した男が北海道なまりでこうASKAに語りかけた。
「あのさあ、もうそろそろ、いいんでないかい。シャブはもうやめたほうがいいっしょ。体ほんとに、ボロボロになっちゃうよ」
しかし、ASKAは無言でうなずくだけで、放心状態のように見える。時間も止まってしまったかのような、陶酔しきったASKAの姿がそこにはあった──。