ここまで進んだ薬と治療法…「関節リウマチ」はもう怖くない
関節リウマチは早期治療が重要であることは以前から分かっていたが、有効な薬が登場し、必要な患者に狙いを定めて使えるようになったことで、治療成績が上がったのだ。
■経過観察のみでOKの場合も
ここでポイントは、「予後が悪くないことが予想されるので、早期治療が必ずしも必要でない患者」もいることだ。
「前述の3つの条件に該当しなければ、経過観察のみでよい場合もあります。関節リウマチ=早期治療と思い込んでいらっしゃる方がいますが焦る必要はないのです」
関節リウマチの典型的な症状は、「起床時の手や指のこわばりが1時間以上続く」「首、肩、手首や指、股関節、膝、足首などが痛んだり腫れたりする」など。しかし、これらは変形性関節症、膠原病など関節リウマチとは別の病気による関節炎でも見られる。
「関節リウマチか別の病気か見極めが難しい、という場合は、すぐに治療をせずに、経過観察をすることも大事なのです」
MTXはいい薬だが、薬である以上、副作用のリスクもある。それを避けるのだ。
「関節リウマチはいまや恐れることのない病気になりました。ただし、それは経験のある医師の指導のもと、正しく付き合うことが前提なのです」
好発年齢は30~50代の働き盛り。もしも、の時のために頭に入れておこう。