目覚めると体が動かない…その金縛りは「病気」か「夢」か
ナルコレプシーとは、居眠り病と呼ばれる過眠症の一種。睡眠中の頻繁な金縛りや幻覚のほか、日中に急な眠気に襲われ、会議や仕事中でも耐えられずに居眠りをしてしまったり、夜の睡眠時に何度も目が覚めてしまうといった症状が表れる。
また、笑ったり、気分が高揚したりすると急に体の力が抜けて倒れたり、膝がカクッと抜けてしまう情動脱力発作も起こるという。
睡眠と覚醒の移行をコントロールしている「オレキシン」という物質が脳内になくなってしまうことが原因で、睡眠と覚醒の移行が容易に行われてしまうため、日中の居眠りの頻発や夜の睡眠分断が表れる。
「日本人のナルコレプシーの有病率は600人に1人という高い頻度です。病気であることに気付かず<自分は眠気の強いタイプだから>とか<なぜ居眠りをやめられないのだろう…>などと自分を責めて苦しんでいる人も多いのです」
頻繁に金縛りに悩まされているうえ、思い当たる症状があるようなら、精神科、神経科、心療内科等で相談し、日本睡眠学会の睡眠医療認定機関で診断を受けるといい。