「コレステロールが少なすぎる」 肉や卵を食べればいいのか
「健康診断で『コレステロールが少なすぎる』との結果が。肉や卵を食べればいいの?」
42歳男性の疑問に答えるのは、国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人医師です。
「少ないと指摘されたのはHDLコレステロール、いわゆる善玉コレステロールでしょう。コレステロールには善玉と悪玉があり、善玉が少なすぎると悪玉の増加を防ぐことができないのです」
悪玉であるLDLコレステロールは、多すぎると血管壁に蓄積し、血管の詰まりや動脈硬化を引き起こします。動脈硬化が進行すると、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞で倒れることになりかねません。
一方、善玉=HDLコレステロールは体内に蓄積された古いコレステロールを回収する働きがあります。つまり「善玉が多くて悪玉が少ない」という状態を保つことが、動脈硬化を予防する上で重要なのです。
「善玉コレステロールを増やす食品は、今のところ見つかっていません。有効なのは運動、特に有酸素運動です」
〆谷先生によると、1日30分以上のウオーキングで善玉が増えるのだとか。また、たばこは善玉を減少させる要因なので、禁煙が必須です。
「何よりも、自分の悪玉コレステロールの数値を把握して、高ければ下げる努力をすることです。食事などの生活習慣を見直してみてください」
LDLは140㎎/dl以上、HDLは40㎎/dl未満が危険ライン。これからは両方チェックしましょう!