視覚障害招く5つの病気は2年に1回の眼科検診で早期発見
杏林大学医学部眼科学教授の山田昌和医師の調査によると、成人眼科検診によって5疾患の発見率がアップすると、緑内障による失明が45%減少するという。同じく、加齢黄斑変性で41%減、変性近視で24%減、糖尿病網膜症で17%減、白内障で4%減となり、全体で失明を36%も減少させることができると予測している。
■一般的な検診を受けるだけ
「これら5つの病気は、中高年以降に発症するケースが多く、視覚障害者の7割は60歳以上です。また、病気の発症から視覚障害が発生するまでの期間が比較的長い場合も多いので、失明を減らすには40歳から定期的な眼科検診を始め、70歳までに4~5年に1回は検査を受けるだけでも効果的です」(山田教授)
ただし、緑内障と加齢黄斑変性は、病状が進んで視野が欠けたり視力が落ちてしまうと、治療しても元には戻らない。
「そのため、悪化しないうちに適切な対処を行い、それ以上は進行しないようにして機能を維持することが大切です。早期発見、早期治療には、2年に1回は検診を受けるのが望ましい」(山田教授)