余命2カ月から生還 70歳男性“がん宣告”から“消滅”まで
「別の医療機関でオプジーボの治療を受けることも考えました。しかし、がん研の医師から“大腸がんには5%しか効かない”と言われ、やめました」
道が開けたのはたまたま目にした、がん治療本の新聞広告だった。
「多くのがん治療専門医が懐疑的に見ていた免疫療法の本でしたが、なぜか心引かれました。すぐに著者のクリニックに予約して直接院長の話を聞きました。矛盾は感じず、院長のシャイな話しぶりも信頼できました」
10日後には抗がん剤治療と並行して免疫療法をスタート。主治医にはクリニックが連絡したが、何も言われなかった。
「内心は反対だったかもしれません。しかし私はこれに賭けたのです」
その間、学生時代、会社員時代の仲間、親類が、多くの励ましの手紙と本を送ってくれた。どんなに心強かったことか。
その甲斐あってか、今年4月“がんの消滅”が判明する。大腸内視鏡検査で主治医が「アレッ、腫瘍がない。消滅している。特殊例だ」と絶句したという。その後のPET―CT検査でもがんは見つからなかった。