「認知症専門病院」は精神病院だった

公開日: 更新日:

 2週間の入院で脳梗塞の治療は終了。しかし、退院時には別人のようになっていた。歩けなくなり、興奮状態が続き、「宗教施設に連れて来られた!」と騒ぐ。

「母親も私も、父親の介護で精神的に追い詰められました。そんな時ケアマネから『精神病院なら医療負担1割』と聞き、渡りに船と、半ばだまして入院させました」

■無知は罪

 その方が父親のためになると思ってのことだったが、すぐに後悔に変わったのは、Aさんと同様だ。このままでは父親が殺される! 冒頭の「かいご楽快」を主催する「NPO法人つどい場さくらちゃん」の丸尾多重子さんへ助けを求めた。

 十数年にわたり多数の認知症家族や介護者の悩みに応えている丸尾さんは、これらのケースは決して珍しいものではないと断言。Aさん、Bさんが口にしたのは「認知症について知らなすぎた。それが安易に精神病院へ入院させることにつながった」と話す。丸尾さんが指摘するのも、「無知は罪。大事な家族を守るには、まず認知症を知らなくては」ということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動