治療薬急激進歩も ほくろのがんは暴れ出すと手に負えない
しかし、最近はがんの遺伝子検査も出来るようになって分子標的薬が使われるようになり、治療薬は急激に進歩しています。BRAF遺伝子陽性例での「ベムラフェニブ」が認可され、抗PD―1抗体の「ニボルマブ」、抗CTLA抗体の「イピリムマブ」など、免疫療法として続々と使用可能になり、悪性黒色腫の薬物療法は大きく変わりました。今後も大いに期待されています。放射線治療においても悪性黒色腫は効きにくいがんとされていますが、粒子線治療が効くと注目されています。近年、脳に転移した場合は、ガンマナイフが使用されています。
まれながんなうえ、転移のない場合は全体の切除によって多くは治癒しますが、転移があって暴れ出した時は最も急激に進行するがんのひとつです。いずれにしても、早期発見が大切ですので、心配な時は早い段階で皮膚科を受診されることを勧めます。