寝ると左右に流れる人は要注意 “カエル腹”に潜む重大病
「肝硬変を放っておくと、本来なら肝臓で無毒化されるアンモニアなども血管を通して脳に運ばれ、肝性昏睡という意識障害を引き起こします。また胃や食道の血液は門脈という場所に集められ、肝臓を通じて心臓に戻っていきます。肝硬変で血液が肝臓にスムーズに流れなくなると、門脈圧が高くなり、胃や食道の静脈に血液が逆流。胃や食道に静脈瘤ができます。それが破裂すると吐血や下血します」
ちなみに、肝硬変のリスクとなる脂肪肝は、お酒のアルコールの分解能力の低い人、つまりお酒を飲むと顔が赤くなる人はできやすい。熊本大学の研究によると、たとえお酒を飲まなくても、食生活の乱れや運動不足などにより脂肪肝ができやすく、肝機能検査値がそれほど高くなくてもできやすいという。
「心筋梗塞や心臓弁膜症、高血圧などの患者さんに見られる慢性心不全も腹水がたまりやすい。右心室の機能が衰える右心不全では、静脈がうっ血し、全身に血がたまります。血液の巡りが悪くなるため栄養が行き届かず、疲れや脱力感があり、手足が冷たくなります」
■性感染症の可能性も