“手荒れ”を軽視するべからず 痒みや湿疹には重大病が潜む
手湿疹と違い、多くは夏場に症状が出る。
【掌蹠膿疱症】
手のひらに赤い膿疱ができる。それらはくっつきあい、皮がむける。
「原因不明のものも多いですが、副鼻腔炎、慢性へんとう炎、歯周囲炎、胆石、糖尿病、甲状腺疾患などがもとで起こっている場合もあります。歯科金属や食品に含まれる金属などによる金属アレルギーも関係しています」
「チョコレートをたくさん食べすぎて症状が出た」というケースも。ステロイド外用薬、抗生剤、抗アレルギー薬、ビタミンD3外用薬などいくつかの治療法がある。
【手の真菌感染症】
比較的よく見られるのが、ゴム手袋を日常的に使い水仕事をしている人の指の間にできる指間カンジダ症。ゴム手袋をはめた手はカンジダ菌(真菌の一種)にとって増殖に適した環境。指と指の間に水膨れのようなものができる。
「ゴム手袋を使わず、手を乾燥させることが症状改善につながります」
4つの疾患以外で最近増えているのが、梅毒による手の症状だ。淡い紅斑が手全体に広がる。
「手の症状は、間違った薬を塗っていたりするとかえって悪化します。一度こじれると治りにくい。早めの対策を」